YMCAでは、毎年11月に世界の平和について考える、「平和月間」を設けています。今こうしている現在も、世界各地では紛争や災害・貧困・病気などに苦しむ人たちがたくさんいます。
日本に暮らす私たちの生活が、いかに安全で、恵まれた生活なのかということは、実際に困ったこと、苦しく悲しい経験がないと本当の意味での「平和」という言葉は出てこないのかもしれません。しかし、平和とはどういうことか、私たちにとってしあわせとはなんだろう?ということを、今暮らしている環境の中で、今思うことを率直に言葉にして、考えるきっかけをつくる時間としました。
まずは、思いをふせんにメモとしてまとめます。
そこから、平和のハトに最終的に平和の願いを書き、平和の木に貼ります。
子どもたちが「平和・幸せ」ってなんだろう。メモ書きを作る中、リーダーと以下のような会話のやりとりがありました。
その1
※いろんなあそびをする」と書いたふせんメモをリーダーが見て…
(リーダー)幸せな気分って○○くんにとってどういうこと?
(子ども)平和になると思う。
(リーダー)じゃあ遊べない人遊びを知らない人は幸せになれないね。
(子ども)じゃあ自分が遊びを教えてあげる。
(リーダー・子ども)そしたらみんなが楽しく遊べるね!
その2
(リーダー)平和って何かな?
(子)木がいっぱいあること
(リーダー)じゃあ生活していて自然がたくさんあることや緑がたくさんあることが平和なんだね!
(子)そうだよ!
その3
(子)平和って水がたくさんあること
(リーダー)どうして水があると平和なの?
(子)だって、水がないと、うがい手洗いが出来ない。
(リーダー)そうするとどうなるの?
(子)水がないといろんな人が病気になっちゃうから。
世界中に水がなきゃいけない。
今回、「平和学習の取り組み」を学童で企画してくれたリーダーの感想より…
両親がいて、食事も満足に与えられる日本では、嫌いなものを残せるという時点で生活水準の高い国だと思います。日本の子どもにとって、平和を考えること自体、難しいのではと思いましたが、素直な言葉は初めて平和月間の取り組みを行う、1年生ほどたくさん出てきました。
また、だからみんなで募金をしたらいい。と自然に導き出した答えもありました。
平和について、お手本の答えをもともと持っていない発想がかえってこちらも勉強となりました。
平和月間を通し、まずは、皆で、平和について率直な考えを出す。これはどういうこと?と一つひとつ掘り下げて考えてみる。そこに出た子どもの意見が、今日本に置かれている私たちの状況を写し出し、世界の人々が置かれている状況も改めて知ることが出来るのだと思います。子どもと一緒に考えてみることで平和への歩み寄りの第一歩になったのではと改めて感じることが出来た取り組みでした。
山手台学童: 安岡