2023年5月20日(土)~5月21日(日)の2日間、横浜YMCA保育園の職員で宮城県を訪問する研修を行いました。
1日目は仙台青葉まつりへ参加、21日に震災遺構となっている旧大川小学校、旧門脇小学校を、訪問しました。
仙台青葉まつりは今年で39回を迎えましたが、大きな規模で開催するのは4年ぶりです。東日本大震災があった年に被災地とつながり、何か支援できることはないかと活動を始め、まつり宝山と出会いました。
パワーを送るつもりがいつの間にかパワーをいただいてばかりになっていますが、今回のステージもパワフルな踊りと、はじける笑顔の演舞に圧倒されながらの見学となりました。
その後、アルクの職員だけでなく横浜YMCA保育園の職員と鳥が丘の踊りの会の皆さんも一緒にすずめ踊りに参加し、午後~夜まで2時間半ほどの間に3か所の通りをまつり宝山のあとに続いて歩きながら踊らせていただきました。沿道の方の応援もあり、心地の良い疲労感と達成感でいっぱいの夜となりました。
2日目:旧大川小学校の訪問では、小さな命の意味を考える会の代表でもある佐藤敏郎さんが案内をしてくれました。
旧大川小学校は2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災の津波で、全校生徒108名中、74名の児童が死亡、あるいは行方不明となりました。教員も10名が亡くなっています。
詳しくはこちらをご覧ください。⇒震災遺構大川小学校ガイド
その後は旧門脇小学校へ。地震が起こった1時間後に大津波が小学校を襲来、津波火災が発生し、校舎が炎に包まれました。石巻市は、震災の事象と教訓を伝え続けるために被災した校舎の一部をのこしました。
震災遺構門脇小学校についてはこちら→石巻市震災遺構門脇小学校
これからも震災で起きた出来事を風化させず、自分事として捉え、防災への意識を高めていきたいと思います。
また、この報告や資料をご覧いただいた方にとっても、ぜひ今一度防災について考えたり、人と話したりするきっかけとなれば幸いです。
YMCA山手台保育園アルク
~研修に参加した職員より~
◎私は、2011年(平成23年)3月11日に起きた東日本大震災を忘れません。実際に2か所の小学校を訪問し自然災害の恐怖を目の当たりにしました。もちろん自分自身で訪問して何かを感じる事も大切だと思いますが、訪問した後に自分が感じた事や見た事を伝えていく事、話し合っていく事がとても大事だと思います。いつ起こるか分からない自然災害に遭遇した時にその場にいる大人がしっかりと目の前の事に向き合って対策できるように考えていきたいと思います。そして、これからもすずめ踊りを通して仙台の方々とつながり、過ごして行きたいと思います。(保育士:北村)
◎すずめ踊りというものを10年前に知り、最初は元気や笑顔を届けようと子どもたちと踊っていましたが、イベントや仙台へ行き、まつり宝山の踊りやお囃子を目の前で観る機会があり、逆に元気や笑顔をもらっている事に気がつき、出会えた事・知る機会をもらえた事に感謝の気持ちでいっぱいです。
2011年3月11日何をしていたか思い出してみると、長い揺れに不安を抱きテレビをつけると、そこには津波の映像が映し出され、本当に起きている事なのか全く信じられずいました。今回いくつかの施設に訪問させていただき、津波の恐ろしさを改めて目の当たりにしました。そこには、生活の場、命があったという事がひしひしと伝わってきます。この訪問で、自分の生活に置き換え、どのような準備が必要か再度考えるきっかけとなりました。(保育士:大宮)
◎まつり宝山とのご縁のはじまりはアルクからでした。青葉まつりにお誘いいただくのは今回が3回目ですが、コロナ禍で開催されなかった年が続いたので4年ぶりの参加となりました。元通りの規模でのお祭り自体が4年ぶりだったので、沿道で観ている方の熱気も凄くて、踊っている私たちもパワーをもらうことができました。3.11を忘れない取り組みとして、今後もつながりを大切にしていきたいと思います。
被災地訪問では、大川小学校のお話は何度伺っても心臓をつかまれるような気持ちになり、涙もこぼれます。救えたはずの家族を救えなかった思い、自分から離れた場所で家族を失う気持ちなどに触れ、もしも自分がその状況になったらと考えますが、想像するのも怖くなってしまいます。敏郎さんは、“怖いと思うと目を背けてしまいたくなるけど、そうしてはいけない”ということを強くお話されていて、心に刺さりました。今後大きな地震は必ず起こると言われているのに、自分は大丈夫だろうとどこかで目を背けようとしている部分を改め、自分の身の回りのことに加え、保育園においても施設の状態やマニュアルなど細かく見直し、いのちを守るため行動していきます。(主任:織原)